私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

「どういうつもり?まさかいじめなの?」

「ち、違うよ。これはただ…」

「六花、いじめられた?」

「…うん」

 女から激しく睨みつけられたけど、そんなの知らない。

 私は何もしてない。

「だって。被害者の言葉が真実。いじめするなんて、最低」

「秋奈ちゃん…」

「バレー部に何かあっても知らないから。私の友達怪我させたんだから当然でしょ?」

「秋奈ちゃん、それだけは!」

「この子が勝手に…」

「なんで止めないの?同罪。せいぜい頑張ってね?確か、エースさん足やらかしたんだってね?」

 慌てて駆けよってきた子にも一切容赦しない秋奈。

 顔色を悪くしていくバレー部。

 恐る恐る近づいてきた男子の顔色も悪い。
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