私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

「私も」

「ん」

 私にとっても、秋奈は初めての親友なんだよ。

 言わなくても、秋奈は分かってる。

 ぎゅって抱きつき返すと、背中をポンポンってしてくれた。

「なぁ~、俺のこと忘れてないか?」

「あ、夏いたの?」

「ひっでぇなぁ」

 夏樹に邪魔された…。

 私から離れた秋奈は、いすに座り直した。

「邪魔」

「あ?昼間助けてやったろ」

「余計にこんがらがった」

「んだと!!」

「夏、shut up!」

「うぐッ!?」

 夏樹の口の中に押しこめられたメロンパン。

 流石秋奈だ。
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