私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)
「ま、素直になれないのは分かるけどな~。秋さんかわいいし」
「ッ!?姉ちゃんに手だしたらいくら亮佑でも許さねぇからな…!」
「おぉこわ。秋さんに春のシスコンっぷり見せてぇ!」
いつものテンションに戻った亮佑を殴って、弁当を食べる。
っくそ、こういうところがあるから嫌いになれねぇんだよな。
「宮田、あいつらどうする」
弁当を食べ終えて、少し休憩していると、後ろから肩をつつかれて指さされたほうを見ると、2年のバカ4人が暴れてた。
あいつらマジで絞めるか…。
「おい、大人しくしてろ!みっともない!!」
顧問は生徒の態度の指導はめったにしない。
だから、俺たちが目を光らせないといけないんだ。
亮佑が声をあげて、4人に歩み寄っていく。
それでも、4人は気づかないくらい騒いでいた。
「おい!いい加減に…」
ふざけていた1人を、正面にいた奴が突き飛ばす。
突き飛ばされた奴はそのまま後ろに倒れて、すぐ近くまで来ていた亮佑を巻き込んで倒れた。
バタンッと結構大きく音が響いた。