私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

「ま、素直になれないのは分かるけどな~。秋さんかわいいし」

「ッ!?姉ちゃんに手だしたらいくら亮佑でも許さねぇからな…!」

「おぉこわ。秋さんに春のシスコンっぷり見せてぇ!」

 いつものテンションに戻った亮佑を殴って、弁当を食べる。

 っくそ、こういうところがあるから嫌いになれねぇんだよな。

「宮田、あいつらどうする」

 弁当を食べ終えて、少し休憩していると、後ろから肩をつつかれて指さされたほうを見ると、2年のバカ4人が暴れてた。

 あいつらマジで絞めるか…。

「おい、大人しくしてろ!みっともない!!」

 顧問は生徒の態度の指導はめったにしない。

 だから、俺たちが目を光らせないといけないんだ。

 亮佑が声をあげて、4人に歩み寄っていく。

 それでも、4人は気づかないくらい騒いでいた。

「おい!いい加減に…」

 ふざけていた1人を、正面にいた奴が突き飛ばす。

 突き飛ばされた奴はそのまま後ろに倒れて、すぐ近くまで来ていた亮佑を巻き込んで倒れた。

 バタンッと結構大きく音が響いた。
< 149 / 369 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop