私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

「反省したなら二度とあんな馬鹿な真似すんな。今は見苦しいから帰れ」

「…はい。すみませんでした」

 とりあえず今日は2人も帰す。

 招集の放送が流れて、俺たちは慌てて試合場所へ向かう。

「春ちゃん!肩支えてあげて!」

 姉ちゃんの声に思わず足を止めて隣にいる亮佑を見る。

 そして、有無を言わせないうちに肩を支えて、歩く。

「歩けるぞ、俺」

「悪化するって姉ちゃん言ってただろ。試合以外で無理させるか」

 もう1人戻ってきて、結局両側から亮佑を支える。

 試合場所まで移動して、それぞれの位置に座った。
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