私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)
「あたしも残る~!」
「あっきな~♪」
似た声の2人が抱き着いてきた。
双子の彗(すい)ちゃんと星(ほし)くん。
1つ下だけど、2人ともちっちゃいから中学生みたい。
星くんの方だけが瞬に無言ではがされて、むくれた。
「で、お前らはどうする?」
夏が視線を向けるのはまだ迷ってる子たち。
抜けると決めた子たちは、もうどこかへ行ったようで、姿は見えなくなっていた。
「…ごめん、秋奈。俺」
「…うん。いいよ」
「すみません」
「ごめんなさい!」
次々に背を向けて去っていくみんな。
残ったのは、結局13人だけだった。