私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

「はぁ!!」

「ッ!?」

「…あ、また」

 思いっきり打ち込んじゃった…。

 瞬は頭抱えて悶絶中。

「ごめん…」

「気にすんな…。そんだけ、お前を本気にさせてるってことだろ」

 とはいうけど、瞬の頭に私何個たんこぶ作っちゃったんだろ…。

 打ち込んだところに手を添えると、その手首を掴まれて引き寄せられる。

 抵抗も出来ずに瞬の胸の中に飛び込むみたいな形になる。

「ッ…瞬!離して!」

「…コントロール、うまくなってるよ」

 いきなり褒められて固まる。

 瞬を見上げれば、優しく微笑んでくれてドキリとする。

 な、なにこれ…。瞬が優しい…。

「あ、ありがと」

「ん」

 な、なんでこんなに甘々なの…?

 後で鬼になるとか?ひぃ怖い!
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