私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

「秋奈、瞬桜」

「へ?………うわ!?六花」

「俺もいるんだけど」

「夏!」

 瞬を思わず突き飛ばして、やらかしたことに気づく。

 瞬を見れば不機嫌で、苦笑いしながら視線を逸らした。

「2人ともどうしたの?」

「教室行ったらこいつしかいないから」

「秋奈置いてった」

「ごめんごめん…」

「今日は志季休みだろ。お前ら秋奈離れしろよ」

「やだ」

「一緒に帰るくらいいいだろ?」

「ったく」

 瞬が起き上がって、仕返しのように小突かれた。

 剣道部のみなさんが帰ってきて、私の役目も終了。

 道場の隅っこで3人で見学する。
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