私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

 4人で並んで学校の最寄に向かう。

 六花だけ電車通学だしな…。

 秋が初めて自分から話しかけてできた友達だし、六花も秋のこと慕ってるからな。

 2人が話してるのを見るとなんか安心する。

 秋が女友達に素直に笑えるようになるなんて思ってなかったしな。

 まぁ、そういう意味では六花に感謝してる。

 ただ、あの理紗って奴はどうも気にくわない。

 あんま近づいてほしくねぇんだけど、秋は慕ってるから下手に言えないしな…。

「六花、またね~」

「ん」

 飛んでたな…。

 改札を潜って振り返った六花に秋が手を振ってる。

 俺も片手を上げると六花は頷いてホームへ歩いて行った。

 六花を見送ったら自転車に跨って、来た道を逆走する。

 秋のペースに合わせて漕ぐから随分のんびりだ。
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