私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)
9月。
夏休みも終わって、新体制での練習も何となく慣れてきたころ。
その時はたまたま顧問が生徒指導かなんかで遅れた時だった。
いつも通り外周、素振りの練習をこなしていた。
なぜか宮田は俺のペースに合わせてくるから、ムキになって突き放そうとしても宮田はついて来る。
そんなことをしてたから、いつしか外周を終えるのは俺と宮田が圧倒的に速くなっていて、男子の先輩でさえ追いつけなかった。
…はずなのに、この日の宮田は俺のペースについて来るのが酷くしんどそうで、男子のペースでなんとかついて来れるギリギリのペースが限界だった。
こんなこと今までなかったのに、突然どうしたんだと思いながらも、素振りの練習も、いつもに比べてキレがない。
それに腕を上げ辛そうにしながら無理矢理動いてるようにしか見えなかった。