私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

 吐き気がするような光景は顧問がいない間ずっと行われていた。

 俺は、そんな間、ずっと視線を逸らして。

 いつしか宮田を見ないようにしてた。

 朝も帰りも一緒だったのに、こんな状況でも習慣を変えなかった宮田と顔を合わせていたのに。

「永井くん、おはよ」

「…」

 いつしか視線を合わせることも、言葉を交わすこともなくなった。

 宮田も、徐々に話さなくなって、いつの間にか話すことも、笑顔を浮かべることもなくなっていった。
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