私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

「こら、彗、星!サボるな」

「あ、秋奈!?」

「ヤバい!」

「ヤバいじゃないでしょう?お昼休みいらないんだね?」

「あぁ!ごめんなさい!」

「いらなくない!いるいる!!」

 慌てて立ち上がった2人はそそくさと志季のたまり場に退散していった。

 それを見送って、店番に行こうとしたら突然後ろから名前を呼ばれてびっくりする。

 振り返ると、久しぶりな人がいた。

「あ、きよにぃ!」

「よ、秋奈」

 軽く手を上げるきよにぃにその場から走って駆け寄る。

 それを見たきよにぃは、両手を広げて待っててくれたから、遠慮せずその腕の中に飛び込んだ。

「またでかくなった?」

「きよにぃいつ帰ってきたの?」

「ん?今さっき。丁度秋奈見えたからな」
< 312 / 369 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop