私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)
「こら、彗、星!サボるな」
「あ、秋奈!?」
「ヤバい!」
「ヤバいじゃないでしょう?お昼休みいらないんだね?」
「あぁ!ごめんなさい!」
「いらなくない!いるいる!!」
慌てて立ち上がった2人はそそくさと志季のたまり場に退散していった。
それを見送って、店番に行こうとしたら突然後ろから名前を呼ばれてびっくりする。
振り返ると、久しぶりな人がいた。
「あ、きよにぃ!」
「よ、秋奈」
軽く手を上げるきよにぃにその場から走って駆け寄る。
それを見たきよにぃは、両手を広げて待っててくれたから、遠慮せずその腕の中に飛び込んだ。
「またでかくなった?」
「きよにぃいつ帰ってきたの?」
「ん?今さっき。丁度秋奈見えたからな」