私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)
「あ、瞬!おかえり~」
「ただいま」
迷子の子どもを送り終わったのか、秋がまっすぐに俺のところに来る。
なんかそれが嬉しい。
「怪我してない?」
「するか」
「だよね。今度の土曜日県大会だっけ?」
「今度は来いよ」
「うん」
返事しながらチラッときよさんを見る秋。
言いたいことは分かる。俺も同じだし。
2人してきよさんを睨んだ。
「なんだよ2人して」
「きよにぃ、今度は邪魔しないでよ?」
「邪魔だぁ?秋奈、俺はお前をデートに誘っただけだろ?」
「先に瞬と約束してたの!きよにぃのバカ!」
「バカって…俺ショック」
うなだれてるきよさん。
…ざまぁみろ。