私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

 しばらく経って、やっと身を起こした瞬はシャワー浴びてくると言いながらお風呂場に消えた。

 私はと言うと、明日に備えて包帯とかテーピングとかの確認中。

 特にテーピングはたくさん用意していつものウエストポーチに詰め込んだ。

 後で瞬の膝借りてサポーター代わりのやつ練習させてもらお。

 明日瞬もするしね。

 テーピングを1本出しておいて、テレビを見る。

 やっぱり家とはちょっと違う番組もあって変な感じがする。

 ドアの開く音がして振り返って、固まった。

 …なんで瞬タオル1枚で出てくるの…?

「…ッきゃんぐ!?」

「騒ぐな!」

「んん~」

 叫びそうになったらものすごい速さで口を塞がれた。

 って、近い近い!!

 こくこく頷いたら、瞬は備え付けの浴衣を持ってまたお風呂場に戻った。

 …なんでこっち見るなとか言ってくれないの~。

 でもやっぱり、男の子なんだって実感した。

 瞬腹筋割れてたし…びっくりした…。
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