私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

 欠伸を噛み殺して問題を解いていく。

 全部解き終わってプリントを裏返すと先生が現れてそのプリントを回収していく。

 テストが終われば読書してもいいから本を取り出して適当に読み始めた。

 10分後くらいにチャイムが鳴り、それを合図にまだ考えてた生徒もプリントが回収されていく。

 必要最低限の連絡事項が伝えられて、朝のSTはあっという間に終わった。

「秋奈、あんた早かったね」

「そう?」

「そう?って…。はぁ、10番範囲外のところだったよ?」

「そうだっけ?」

「もう、恨めしいのに恨めない…」

 理紗はがっくりと頭を下げちゃったから、ぽんぽんと撫でといてあげた。
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