初恋シリーズ
その子のことはあまり好きではなかったが学校の名前を

聞いただけで承諾してしまった。


予定帳で確認したら幸いオフだった。


決まった日から気にしたこともない体型のことがしきりに気になる。


久しぶりに会えたら何を話そう。


話題を探しては紙にメモをとる。


でもあまり話したこともないし話せないかもしれないと一旦冷静になる。


案外昔話で盛り上がるかもしれない。


そんなことを繰り返し考えた。


当日。


いざ正門の前に立つと後悔と興奮とが入り混じった気持ちになった。


バルーンで作られたゲートをくぐり終えるとスリッパとビニール袋を

運営委員のような学生に押し付けられた。


一応会釈をしてみるものの私のことは既に見ていなかった。


売店を先に見に行くのは邪道だとクラブが催している射的大会やら

お化け屋敷やらに連れていかれた。


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