初恋シリーズ
日曜日なのに制服を着ている女子高生が目立つ気がする。


私にはわざわざ何のアピールをしているのか理解ができなかった。


普段はあまり着ない綺麗めな服を着ているせいか少し落ち着かない。


「どこもそこもおもんねぇな。」


ぼそっと呟いた友達から私は一歩後ろへ引いた。


彼女のこういう所が私は苦手なのだ。


「あ、私喉乾いちゃった。別行動しな...い?」


やんわりと離れていく作戦に出たが彼女は気にしていない様子で

「おう。いい男見つけたら連絡すんね。」と颯爽に去っていった。


黒板に雑に貼られた宣伝に目を通した。


売店のジュースは割高だが仕方ない気がする。


お金を出して渡されたペラペラの色紙に印刷された

「ジュース」の字が歪んでいた。


30段はありそうな長い階段をスカートを抑えながら登った。


下の階より人が少なく親御さんが目立った。


売店用テントの前に付くとすぐに色紙を渡せた。


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