初恋シリーズ
先輩にジュース入りのコップを差し出すと会釈しながら受け取った。


「にしても生徒会に誘って正解だったな。」


私が紙コップに書いた名前を見ながら先輩は目を細くした。


「これ、書いたのお前だろ?」


私の方をみて自慢げな顔をした。


「そうですけど。」


「やっぱりな。」


先輩は鼻を高くしながら指の腹で自分の名前を撫でた。


恥ずかしくなって私は先輩から視線を逸らした。


「はい、会長と元会長。いちゃつかなーい!非リアが泣いてますよ。」


副会長が私たちを注意して、乾杯の音頭をとった。


各々好きなお菓子を貪って、次々と新しいお菓子を開けていく。


生徒会室のパソコンに誰かのスマートフォンが繋がれており、ランダムに

アニメソングやボーカロイドが流れている。


お菓子があらかたなくなったところで卒業生の担任をしていた

生徒指導部の先生を呼びに行くことになった。
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