初恋シリーズ
「行くのめんどくさいなぁ。そうだ、生徒会長コンビで

よろしかったらどうぞ。」


副会長が満面の笑みで先輩に仕事を押し付けた。


「お前サボりたいだけだろー。」


先輩が眉間にシワを寄せ副会長を見る。


「バレちゃいました?でも最後ですよ。どうぞ遠慮なく行ってください。」


先輩のことを思って言ったような口調で仕事を押し付けようとしている。


先輩は私の方を見て首を捻った。


「一緒に行きたいか?」


「い、行きたいです。」


素早く返事した私を見て先輩は吹き出した。


「じゃあ行ってくる。先生の分のお菓子残しとけよ。」


「はーい」と気の抜けた返事が副会長から返ってきた。


ドアを開けるとしんっとした冷たい空気が私を包んだ。
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