初恋シリーズ
大勢じゃなくていい。


たったひとりで十分なのだ。


家とは逆方向のバスに乗った。


この時間はガラガラで2人がけのところにスクールバックと並んだ。


バスにしばらく揺られ、景色を眺めた。


五月はやっぱり緑が綺麗だ。


先生の家の最寄りの停留所で降りた。


鍵をポケットから取り出して家に入った。


「ただいま。」


返事はもちろんのことない。


ここに先生が居てくれれば返してくれるのにと少し寂しくなった。


昼ごはんは食べずにベッドへ倒れ込んだ。


すぅと意識が抜けていく。


気が付けば私は寝ていた。
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