初恋シリーズ
先生の頭をそっと撫でると先生が振り返り、優しく唇を吸った。


「何かあったか?」


何も言っていないのに先生は気が付く。


今更私の母親がクズだと言わなくてもいい。


「なんにも。」


嘘だとわかっていて先生は「そっか。」とだけ言った。


自分の唇を舐める。


苦いビールの味がした。


「前渡した合鍵あげるから元気だせよ。」


「うん。」


優しい瞳の先生が好きだ。








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