初恋泥棒


裕翔は、私の顔も見ずに、すぐにそっちへ行ってしまった。

お礼、言えなかった。


私はポツリと、その場に残された。











すごく近くにいるのに、いつの間にか離れてしまった心。


触れられる距離にいるのに、心はとても遠い。



それが、どうしようもなく寂しくて、悲しい。



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