夢を見るボクら
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「いてっ!お前もっと優しくできねえのかよ」
「これくらい我慢」
私たちは輝の家に一度戻って、今は傷の手当をしている。
「終わり」
絆創膏の上からビタンッと叩くと声にもならない叫びをあげて悶えながらうずくまる輝
それを横目に見ながら、まだ手当をしていなかった賢を呼ぶ。
「...」
「...」
お互い喋らずに時間だけが過ぎていった。
消毒液を口に入らないようにして、切れた口の端に塗っていく。