夢を見るボクら



綿棒を持つ手が震える。

ドクドクと波打つ心臓。


目の前には目が閉じられてキス待ち顔をしている賢


(まつ毛なが...)


端麗な彼を目の前にしてドキドキしない方がおかしい。


私は顔が赤くなるのを我慢しながら絆創膏を貼る。


「できたよ」

「ん...。サンキュ」

ゆっくりと目を開いて私を捉える。

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