夢を見るボクら
目が合った瞬間、照れくさくなって慌てて視線を逸らす。
「ど、どういたしまして」
ガチャガチャと薬品を片付ける。
今回は皆切り傷とかばかりで軽傷でよかった。
気がつけば時計の針は夜の八時を示していた。
(うそ!もうこんな時間!)
「ごめん!帰るね」
ガタっと勢いよく立ち上がった私は引き止める皆の声を無視して、靴のかかとを踏み潰して走り出す。
いきなり出てきちゃったし、心配されるのも嫌で走りながらメールを入れる。