夢を見るボクら
それを見た時ついカッとなっちまって、そこら辺に落ちてた木の棒で相手の頭を殴ってしまった。
もちろん警察沙汰になったよ。
でも俺は全く悪いなんて思っていなかった。
兄ちゃんを守れたんだから。
「みや。ちょっとこい」
警察署帰ってきてすぐに外に呼び出される。
「なんだよ」
「お前、誰が道具を使って殴っていいなんて教えた」
「っ!」
怖かった。
怖くて一瞬息が止まったかと思った。
いつも笑っていて優しい目じゃなく、
今、俺に向けられていたのは完全に怒っていた。
今まで一度も向けたことのない目を。