夢を見るボクら



「おせぇ」


「ごめんね、お手洗い混んでて」


跳ねた前髪を手ぐして整えながら苦笑いをする。


「帰んぞ」

手をひいて出口へと向かっていく。


私は賢に握られた手にドキドキしながらプレゼントが入ったカバンをチラチラ見ていた。


(いつ渡そう...。)



今は渡すタイミングではないと判断した私は、そのまま家に持ち帰って、それを見てニヤケていたなんて言うまでもない。



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