夢を見るボクら
「おはようございます!」
なんとかギリギリ間に合った私はオフィスの扉を開け挨拶をする。
社会に出て高校の時とは比べものにならないくらい愛嬌がある(気がする)。
「朱鳥ちゃん!
今日本部の方が来られて軽くミーティングするから、
そこの資料出しと枚数確認頼んでもいい?」
ごめんね、と謝る素敵な女性は高田さん。
フレンドリーで教育係も高田さんだった。
「はい、わかりました!」
扉の横に積んであるダンボールからお目当ての資料を探す。
ふいに扉が開き、高そうなスーツを見に纏う男性が入ってきた。