Doll・Curse
人形は吹き飛んだ。
ライフルの威力はそれなりに高かった。
人形の下半身をブッ飛ばしている。

人形が振り向くと影が一つこちらへ近づいているのに気付いた。
人形は態勢を立て直すように浮遊する。

「!」
雛は一つ見てはいけないようようなものを見てしまった。
人形の下腹部の辺りから赤く細長いものが出ている。
腸だった。
人形の腸から綿ではなく人間や動物と同じく腸が出ていた。
周辺には赤い塊が散乱していた。
「・・・人間ごっこ
アハハ、アハハハハハハハハハハハ」
人形は狂ったように笑う。


雛は疑問に思う

脆い

この人形、この前とは違う。
前回戦ったときより脆くなっている。

改造ライフルは改造ハンドガンより威力は高いが豆腐のように吹き飛ぶはずがない。
せいぜい、車の装甲に少し痕をつけるくらいだ。

雛はポケットからフラッシュグレネードを取りだし人形に投げつけた。
前回とは違い火薬と鉄玉を中に入れ爆発と同時にフラッシュ+散弾が人形を襲う。

バァン
と音が鳴ると同時に鉄玉が人形を襲う。


人形は避けれなかった、いや、避けれなかった。
避けようとはしたがフラッシュで視界は奪われ上空に翔んでも凄まじい迅さで鉄玉が翔んできた。

雛は人形から距離をとるように
山頂へ向かう。
態勢を立て直すために
山全体が見渡せる山頂へ

ハァ、ハァ
息を切らし続けながらも走る。
木に隠れながら
時々背後を見ながら。












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