Ｄoll・Ｃurse

雛は死角を作らないため人形の方を向く

カァン

何かが落ちてきた。
小石
カァン、カァン、カァン

先程までとは違い雛が避ける。
雛はハンドガンからマシンガンへと変える。

カァン、カァン、カァン
次々と小石が流星群のように降りそそぐ。

避け続けるのにも限界があった。

バキィ

雛の右肩から何かが砕ける音がした。

「うぁぁぁぁぁぁぁぁ」

吐き気がしその場にたおれこむ
そして、口から紅い液体を吐き出す。

人形のいる上空から追撃が来ると思った雛は森の中へ這うように向かう。

(あー、こりゃまずったかな)

雛は後悔した

人形が上空から降りてきた。
「この血の先にはナーにがあんのかね？」
「！」
自分の這ってきた場所を見ると血が自分への道を示しているかのようになぞっている。
手に持ったマシンガンを構え人形へ撃つ。
タ、タ、タタ、タタ、タ、タ、タ
人形へは当たらない
手に力が入らず照準がぶれる。

「イーチ」
バキィ
「ァ、アア」
左膝に先程より強い痛みを感じる
「ニー」
続いて右膝
「サーン」
左肩
「ヨーン」
右肘
雛は残りの力を振り絞りポケットに手を伸ばす。
「希望の左手をドォーーン」
左の肘を鉄バットで叩き砕く。
「さてさて、問題でぇーす」
「この後、雛ちゃんはどうなってしまうのでしょうか？
ヒント１一人称は『わたし』ですが男でぇーす
ヒント２動けない女性を襲うのは男の本能でぇーす
ヒントはこれだけでいいかなぁ」
雛は察した
「それではお楽しみタイムの始まりでぇ～す。」
まだ、0時を過ぎてはいなかった。
その夜は雛にとって長い夜になった