愛しすぎて。
「お前さぁ…ほんとふざけんなよ。」
「えっ…」
「何で俺に好きって一度も言わねんだよ!
記念日メールも送ってこないし、俺が送ったらそっけないし。
しかもデート断りまくりやがって!!!
どんだけ凹んだか知ってんのか
後!男友達作りすぎだから!!
俺といる時は他の奴と喋ってんじゃねぇよ!!!ばぁか…。」
言葉と共に涙が溢れ、俺の頬は濡れていた。
顔は見えないが亜由紗のすすり泣く声が聞こえ、泣いている事を知る。
そっと体を離して向かい合うと、今まで見たことのない亜由紗がそこにいた。
…俺の言葉でたくさんの涙を流している。
「亜由紗…顔ぐっちゃぐちゃ(笑)」
亜由紗の涙を拭きながら言う。
「うるさいっ~自分だって…」
「…こっち向いて」
俺は亜由紗の両手を握り、そう言った。
ゆっくり亜由紗がこちらを向き、目が合ったのを確認して――。
「まとめて言うなんて卑怯な真似してごめん…。
俺が一方的に好きで付き合ってくれてるんだと思ってたから…言えなかった。
言ってしまったら、別れようって言われるんじゃないかと思って…怖かったんだ。
亜由紗が俺を好きじゃなくてもいい、側にいてくれるだけで幸せだと思ってた。
俺は本当に亜由紗が大好きだよ。
だから……俺の側にいてくれないか」
俺の言葉が終わらないうちに亜由紗の涙が爆発する。