愛しすぎて。
Side 亜由紗
両想い
ただ一言。
信じられない。
好きでいてくれているのかずっと不安だった人が、私を優しく抱き締めてくれている。
私の目を見て、俺の側にいてくれないかって…
反則だよ。
そんな事言われて逆らう女の子なんていないよ。
―――そんな事を思いながら、尚輝の体温を感じでいた。
少しして尚輝はそっと体を離し、
「落ち着いた」
と一言。
私はこくんとうなづく。
「じゃあさ、話聞かせてよ。」
話…どこからすればいいかな。
「昔に遡ってもいい」
「おうっ!」
尚輝の言葉を受け、私は口を開いた。
じゃあ私たちの本当の出会いから――――。