愛しすぎて。
たわいのない話をしてただ手を繋いで下校する。
たいした事じゃないのにすごく憧れてて。
夢が2ヵ月にしてやっと叶った。
「学校帰り一緒って初めてだよね。」
「あーごめんな。俺部活あるから…。」
「全然いいんだよ。だって尚輝にとって本当に大切な事じゃん。
てゆうか…これから部活待とうか」
「いいよー。悪いし。」
バカ…。
こんな鈍いだなんて知らなかった……
私は足を止め、尚輝に気付かせようと試みた。
が、
「どした何かあんの」
私が何かを見つけ足をとめたと、勝手に勘違いして辺りをキョロキョロ見渡す。
私に口に出して言えと
「一緒に帰りたいから待とうかって言ってるの!
気付いてよねっバァカ!!」
すると尚輝は、
「うわっ何か…ダメだっ!!」
繋いでいた手を離して顔を覆い、指と指の間から顔を覗かせて
「今日いつも以上に亜由紗が可愛いすぎてヤバい!!俺の心臓つぶれそうなんだけど。」
今までに見たことないくらい尚輝が耳を真っ赤にしてるのを見て、愛しくてたまらなくなった。