愛しすぎて。
「何で…そんなに男とばっかいんの喋ってんの
別に誰とも話すななんて言ってないよ
ただあまりにも多すぎだろ。
俺がどんな気持ちで見てるかわかってんの」
「………。」
「…確かに晃佑って奴の言ってる事は間違ってない。俺だって正直思うし
あんなにいつもいつも男友達といられちゃ俺って何なのって。
本当に特別なのか不安になんじゃん。
だから亜由紗は俺のだって思いたいから…」
尚輝が言葉を詰まらせた。
「…じゃあ、どうして怒ったの」
「一昨日自分がした事覚えてないの」
一昨日……
「帰り道の尚輝が忘れてって言った事」
「そう。覚えてんじゃん。」
んっ
「意味がよく…。」
「あーもう
イライラするな」
ダメ
ここで泣いちゃズルい
そう自分に言い聞かせる。
だけど涙は止まってはくれなくて
いくら声を殺して泣いたって目の前に尚輝がいるんだからばれちゃうのは当たり前なのに―――