愛しすぎて。
チュッと小鳥のようなキスを一度―――――
唇を離しておでこをくっつけ合い、目を開くと真っ赤になった亜由紗の顔があった。
「亜由紗、おもしろいくらい真っ赤だよ(笑)」
「うるさいなっ!!」
余裕ぶって言ってみるけど本当は心臓がバクバクしてる。
今だけは格好つけさせてと心で亜由紗に言った。
「亜由紗のファーストキスもらっちゃった」
「いきなりなんだから…ばぁか。」
亜由紗のその言葉に嫌さは感じられなかった。
だから――――
「もう一回していい」
と可愛いらしくねだってみる。
まぁ聞かなくても亜由紗の答えはわかってるけどね。
「……うん。」
ほら。
照れながらもいいよって言ってくれるんだ。
おでこを離し、目をゆっくりと瞑る。
今度のキスは顔を傾け挟むように――――
もう一回ってお願いしたけど一回だけじゃもの足りなくて
キスをしながら
「もう一回」
と繰り返した。
角度を変えて
何度も何度も………。
このまま時がとまれば
そんな子どもみたいなことを
本気で思った。