愛しすぎて。
結局、フリータイムラストの7時までカラオケを楽しみ、外に出た。
「じゃあ行こっか。」
自分の家へと案内しようとする亜由紗。
さぁて――ここからが俺の戦場だ。
理性が飛ばないように平常心平常心…。
あれそういえば材料って…
「ねぇ今日オムライス作ってくれるんだよね」
「そうだよ♪あんまり期待はしないでね。美味しいかわからないから…。」
そう言って少し自信のなさそうな顔をする。
何言ってんだか。
「亜由紗が作れば何でも美味いって☆
買い物とかはしなくて大丈夫なの」
「ありがとっ♪♪できるだけ努力はします!
材料は昨日に確認して準備してあるから大丈夫だよ。」
「そっか。」
それから会話を交わして亜由紗の家に到着した。
玄関の扉を開け俺を中に通す。
不思議なことに誰もいないとわかっていながら
「…お邪魔します。」
って言ってしまうんだよな。
「誰もいないから固くなんないでいいよ。」
と笑顔で言う亜由紗に
俺の理性を試されてるような――――
そんな気がした。