愛しすぎて。
不安
「おぉっ。どした授業始まるぞ」
「うん…。あのね……」
直感的に嫌な予感がした。
亜由紗の話を聞いてしまったら全てが終わってしまいそうで…。
「あっごめん!俺担任に呼ばれてたんだった!!
俺行くわ。
亜由紗も教室戻れよ。」
気が付けば逃げ出していた。
「あ…うん。じゃあまた…。」
聞きたくない。
聞きたくない。
頭に浮かぶ“別れよう”の5文字。
俺何かしたか
もう…俺に飽きたのか
「やべぇ…こぇ―…。」
自分の手が微かに震えていた。
クラスが違ってよかったとこの時初めて思った。
――放課後――
何も考えたくなくて急いで部室へと向かう。
…なのに。。
「尚輝。」
部室前に姿を見せた亜由紗。
「これから部活なんだけど。急ぎの用事」
「今じゃなくていいんだけど、今日部活待っててもいい
ちょっと話したい事あって。」
ドクンと心臓から血液が噴き上がるのを感じた。
「…今日は何時に終わるかわかんないから。」
そう答えている自分がいた。