龍神×紅蓮


「遊んでたって事?」


「違うよ」


キッパリ言った。


あたしは、遊んでたんじゃない…


「遊ばれてたの」


「え…」


驚いて思わず立ち止まった平次、あたしの腰にあった手も離れていった。


軽蔑。


そんな目で見られてるような気がして、振り向く事は出来なかった。


「あたしは、汚れてるの」


気付けば口に出していた。


言ってから気付く。


これで離れていっても、何も言えない。


あたしが勝手に言った事だから…


思わず俯いてしまう。


そんなあたしを優しく包む腕。


直接背中に感じる温もり。


「え?」


「希ちゃんは汚れてなんかない、誰かれ構わず女を抱いてきた俺の方が汚いよ」


平次…


その声は酷く震えているようだった。


「俺も、遊ばれてたんだ…」

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