龍神×紅蓮


でもそんな俺に唯一話しかけてきてくれたのが、1つ上の麻友(マユ)先輩だった。


「平次君だよね?大丈夫?」


って。


何で俺の名前も知ってるかも知らない。


わざわざ教室まで来るのか分からなかった。


それから頻繁に俺の所に来るようになった麻友先輩。


昼休みは一緒にご飯食べたり、登下校も一緒に通った。


いつの間にか、母さんが死んで俺の中に空いた穴を埋めてくれてたんだ。


だから、そんな麻友先輩の事が好きになってた。


その気持ちが抑えられなかった俺は、気付いたら告白してた。


「俺、麻友先輩の事が好きです。付き合って、もらえますか?」


麻友先輩は笑顔で頷いてくれて、俺達は晴れてカップルになった。


付き合う事自体初めてだった俺は、もちろんキスやその先もした事なくて。


全部経験がある麻友先輩がリードしてくれた。


そんな初めての俺を何も言わずリードしてくれて、受け入れてくれる麻友先輩が大好きだった。


なのに、俺は聞いてしまったんだ。

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