龍神×紅蓮


「希さん!!」


数日経ったある日、あたしは龍神の倉庫にいた。


幹部室で1人、佐賀組の事を調べていた時、空雅が勢いよく部屋に入ってきた。


その顔は今にも泣き出しそうな、初めて見る取り乱した顔。


「当麻(トウマ)が!撃たれて!!」


…は?


当麻が、撃たれた!?


当麻は、空雅と1番仲が良くて、空雅の次に強い奴。


次の副総長は当麻だ。


でも、どうしてそんなに強い奴が撃たれた?


龍神の奴らにとって、銃弾を避ける事なんて簡単な事なのに…


「今、当麻は?」


「病院、です…」


輝さんの所だな、それなら安心だ。


「当麻は、俺を庇ったんです…」


空雅を庇った?


「2人で歩いてた所に佐賀組の奴らが10人くらいで仕掛けてきました」


っ……


やっぱり、佐賀組か…


少人数でいる所を大人数で襲う。


さすが卑怯な奴らだ。

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