龍神×紅蓮


「全員返り討ちにしました、でも、それだけじゃなかったんです」


は?


「建物の陰に3人隠れてて、そいつらが銃を持ってました……俺は動けなくて、気付いた時にはもう奴らの姿はなくて、当麻が倒れてました…」


空雅が動けなかった?


どういう事だよ。


「何も出来ないでいる俺の所に丁度悠司さんが来てくれて、当麻を病院に連れて行ってくれて…」


そう言えば悠司は倉庫に来るって言ってたっけ。


清羅は本家の方でやる事があるらしくて来ない。


それより…


「空雅、動けなかったって?」


「……実は、その中に俺の友達がいて」


空雅の友達が、佐賀組に…


そして、その友達に命を狙われる…


動けなかったのも分かる。


「そいつに気を取られてる間に、他の奴が…」


「分かった、もう大丈夫だから」


空雅は俯いて震えていた。


「3日後、佐賀組を潰しに行く。当麻の借りを返しに行くぞ」


「…はいっ!」


「空雅、当麻の傍に行ってやってくれ」


そう言って、あたしは空雅を見送り、パソコンに向き直った。

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