龍神×紅蓮
佐賀組、何を企んでやがる。
「恨むなら龍神を恨めって」
「俺達が龍神と関わってる事がバレたみたいなんだ」
っ……
あたしらが龍神として紅蓮の倉庫に行ったのは、正体を明かしに行ったあの時だけ。
見られてたって事か…
「ごめん、巻き込んで」
頭を下げる。
関係ない紅蓮達まで、あたし達のせいで被害に合わせてしまって。
「希、俺らはお前に頭を下げてもらいたくてここに来たんじゃない」
顔を上げると、早朝の顔をした蓮華と目が合う。
「俺らも一緒に戦わせてくれ」
何となくは気付いてたけど、これは危険すぎる。
「佐賀組は平気で人を殺す奴らだ、お前らには危険すぎる」
殺せと上から命令されたら躊躇なく喜んで殺す、殺す事を快楽とする奴らだ。
そんな危ない奴らと戦わせるなんて、出来るわけない。
いくら紅蓮が全国No.2で強いとはいえ、あいつらは銃を…武器を使うんだ。
あたし達みたいに、銃弾を避ける訓練をしてない奴らには、死が確定だ。
「危険なのは分かってる、でも仲間をやられて黙ってはいられねぇ」
あたしだって総長だ、その気持ちは痛い程分かる。
でも、これだけは譲れない。