龍神×紅蓮
「連れて行ってあげなよ、希」
は?
いきなり声がして振り向くと、悠司だった。
悠司は自分専用のソファまで歩くと、ゆっくりと腰を下ろした。
「希にも分かるでしょ?自分の仲間がやられる気持ち」
分かってるよ!
そんな事、言われなくたって分かってる!
「銃の避け方も知らないのに、死にに行くようなもんじゃない!」
紅蓮のみんなには死んで欲しくない。
誰1人として。
「避けられないなら避けれるようになれば問題ないね?」
はぁ!?
何言ってんの?
……まさか!
「あと3日で鍛えるつもり!?」
無茶だ。
何を考えてるのよ、悠司。
「簡単な弾くらいなら3日もあれば十分足りる。でももし、避ける事が出来ないようなら連れて行かない。それでいい?」
一応、あたしに確認するように聞いてくるけど有無を言わせないような表情。
はぁ…
「指導はあたしと悠司、今日はいないけど清羅で行う。言っておくけど手加減はしないから」
「あぁ」
6人の目つきが変わった。
覚悟を決めたんだ。
だからあたしも決めた。
しっかり指導する。
誰も死なせない。
悠司もにっこりと微笑んでいる。
「下は10人、覚悟がある奴だけ連れて来い。1時間後、この倉庫に集合だ」
静かに頷いた6人は、足早に部屋から出ていった。