龍神×紅蓮
「悠司、当麻は?」
「命には別状はないよ。でも、しばらくは入院かな」
そっか…
良かった…
一気に力が抜けて、ソファに背中を預ける。
「希、良い意味で変わったよね、紅蓮に出会って」
変わった?
あたしは意味が分からず、首を傾げる。
「龍神のみんなと同じように大事にしてるし、信頼してる」
…そういえば、そうかもしれない。
でもそれは、
「紅蓮のみんなが、あたしを心から信頼してくれてるから」
あたしを、ちゃんとあたしとして見てくれて。
思い出したくもない過去を話してくれて…
それに、あたしが金龍だって言っても、いつも通りに接してくれて、嬉しかった。
「トラウマが消えたわけじゃない。でも、紅蓮のみんなは信じられる」
みんなも過去を受け止めて変わろうとしてる。
…ううん、変わった。
いつまでも過去を引きずってるのはあたしだけ……
「……さて、下の準備しよっか。悠司は清羅に連絡しといて」
「うん」