龍神×紅蓮


違う…


みんなのせいじゃない…


紛れもなくあたしのせいなんだ…


もう、泣いてなんかいられない。


みんなを傷つけたくない。


これ以上、誰1人として傷つく姿なんて見たくない。


だから、あたしが…


「ごめん…もう大丈夫……」


覚悟を決めたあたしは、涙を拭って立ち上がる。


つられて清羅も立ち上がった。


「表に悠司が車を回してる、行くだろ?」


「うん」


頷いたあたしは表へと急ぎ、車に乗り込んだ。


中には運転手さんと悠司がすでに乗っていて、あたしと清羅が乗り込んだところで車が発進した。


「どうして護衛が付いてたのにやられたの?」


組の奴らが何人も傍にいたはずなのに…


「それ以上に鬼塚組の奴らが居たらしい」


そういう事か…


「最近紅蓮達も5人で居るようにしてたらしいけど、今日は2人で出掛けた所を襲われたらしい」


鬼塚組は狙ってたって事ね…


本当に、卑怯な奴らだ。


大人数で襲うなんて…


そこまでしてみんなを傷つけて何が面白いの…


そこからの車内には会話は無かった。

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