龍神×紅蓮


久しぶりかもしれない。


笑った事が…


そして、こうして光輝と笑い合う事が。


小学生以来…


すごく、懐かしい気持ちになった。


「もう2度と会わないっていう約束はしない」


あたしがそう言うと、笑っていた光輝はさっきより驚いた顔をする。


「次、あたしと会う時は、あたしより良い女を見つけたらっていう約束をする」


「まいったな…」


困ったように笑う光輝。


「本当に一生会えないかもしれないよ?」


「別にあたしは構わない」


「それはひどいな」


ふふっ


「光輝変態だし、束縛するし、彼女になった子が大変だわ」


「俺最低じゃん」


「あれ?違った?」


「否定は出来ないね」


部屋にあたし達の笑い声が響く。


しかし、それ以上に部屋の外が騒がしくなった。


「騒がしいね、何かあったのかな?」


「多分、お客さんが来たんだよ」


あぁ、そう言えばさっき言ってたっけ。


光輝はお出迎えしなくてもいいのだろうか。


ダダダッ


だんだん足音が近付いて来る。


それも凄い勢いで…

< 274 / 300 >

この作品をシェア

pagetop