龍神×紅蓮
そして、リビングへ通されたあたしは、ソファに腰を下ろした。
「紅茶で良かったかしら?」
後から入って来た華子さんは、お盆を手にしていて、その上にはおしゃれなティーカップ。
「あ、はい。ありがとうございます」
華子さんはそれをテーブルに置くと、目の前のソファに腰を下ろした。
「それで、蓮華は元気でやってるんですか?」
いきなり聞いてくる辺り、とても心配だった事が分かる。
「はい。周りに良い仲間がたくさん居て、彼自身もとても素敵な人です」
あたしがそう言うと、ホッとした表情を浮かべる。
「そう…良かった。あの人が亡くなってから辛い思いばかりさせてきたから、ずっと心配で」
うっすらと目に涙が滲んでるのが見える。
「これからお時間ありますか?一緒に来てもらいたい所がありまして…」
「え、えぇ、まぁ…」
「じゃあ、行きましょうか」
いきなりの誘いで戸惑いを隠せてない過去さんだったけど、すぐに出掛ける準備をしてくれた。