龍神×紅蓮


「どこ行くんですか?」


「あの、希さん?どこに…」


って言ってる華子さんに対して、


「秘密です」


とだけ答えて、半ば強引に手を引いて連れてきたのは


「え、ここって…」


「あ、お嬢!おかえりなさい!」


「ただいまー」


本家だ。


驚くのも無理ない。


「あたしの家です、どうぞ」


恐る恐るといったようにあたしに着いてくる華子さん。


少し悪い事してる気分。


中へと押したあたしは、そのまま父さんの部屋に向かう。


コンコン


「入れ」


部屋には父さんしかおらず、静かに本を読んでいた。


「ただいま」


「失礼します…」


そう言って部屋に入る華子さんは、さっきよりも不安そうな顔をしてる。

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