龍神×紅蓮


「入れ」


父さんが返事をすると開くドア。


中に入ってくるのは、翠さんと蓮華。


「え…」


「か、あさん…?」


華子さんを見て驚く2人、2人を見て驚く華子さん。


「どうしてあなたが…」


3人共が驚いて固まってしまってる。


「2人共早く座れ、話が進まんだろ」


父さんのその言葉に、大人しく華子さんと向かい合うようにして座る2人。


それに対して父さんは腰を上げた。


「久しぶりに家族3人でゆっくりと話すといい」


「え?頭!?」


戸惑う3人を無視して部屋を出て行く父さん。


「部屋で待ってるね」


「おい!希!」


あたしも父さん同様、引き留めようとする蓮華を無視して部屋を出た。


これは、あたしが考案したんだ。


蓮華と翠さんだけで和解しても意味無いじゃん。


家族は2人だけじゃないんだから。


上手くいく事を願ってあたしは自分の部屋へと戻ったのだった。

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