ヲタカレ。〜デキる先輩の秘密〜






「秋葉原でもいいですよ」




無理しないでと柏木さんに言う。

すると、柏木さんはすっごく嬉しそうな顔であたしを見た。




「ありがとうございます。

行きたい気持ちは山々ですが……

きき今日は俺との趣味じゃなくて、でででデート……したいです」




柏木さんは真っ赤になって、すごく早口でどもりながら言う。

そんな様子に、やっぱり笑ってしまう。

笑いながら、幸せだと思った。




柏木さん、こんなにもあたしのことを考えてくれているんだ。

この不器用な優しさに、胸がいっぱいだよ。





「ありがとうございます」




あたしは笑顔で答える。

すると、柏木さんはさらに真っ赤になってしまって。

そんな柏木さんが可愛くて、もっと照れている柏木さんを見たくて。

あたしは手を差し出した。




< 147 / 290 >

この作品をシェア

pagetop