ヲタカレ。〜デキる先輩の秘密〜
「えぇ……」
柏木さんは、真っ赤な顔のまま、情けない声を出す。
そのままぺたんと座ってしまいそうだ。
「柏木さん。手、つないでください」
柏木さんは真っ赤な顔のまま、ゆっくりと手を差し出す。
あたしの手に、大きな柏木さんの手が触れて、あたしの身体がゾワッとする。
胸が焼けるように熱い。
もっと柏木さん触れたいと思ってしまった。
あたし、いつの間にかこうも柏木さんに惚れていて。
後戻りできないほどのめり込んでいる。
もう、手を繋ぐだけじゃ、満足できないほどに。
柏木さんをもっと知りたい。
もっと近付きたい。