ヲタカレ。〜デキる先輩の秘密〜






「えぇ……」




柏木さんは、真っ赤な顔のまま、情けない声を出す。

そのままぺたんと座ってしまいそうだ。




「柏木さん。手、つないでください」




柏木さんは真っ赤な顔のまま、ゆっくりと手を差し出す。

あたしの手に、大きな柏木さんの手が触れて、あたしの身体がゾワッとする。

胸が焼けるように熱い。

もっと柏木さん触れたいと思ってしまった。




あたし、いつの間にかこうも柏木さんに惚れていて。

後戻りできないほどのめり込んでいる。

もう、手を繋ぐだけじゃ、満足できないほどに。

柏木さんをもっと知りたい。

もっと近付きたい。





< 148 / 290 >

この作品をシェア

pagetop